生活習慣病
生活習慣病とは
近頃とても話題になっている生活習慣病やメタボリックシンドローム。
糖尿病や高血圧症、脂質異常症(高脂血症)など、大して自覚症状はなくても、予備軍として油っこいものや塩辛いものが好きで、血圧も高めであったり、肥満傾向という方もいらっしゃいます。
表現の「ことば」は時代とともに変わりましたが、疾患や病態に対する基本的な考えは20年以上も前から大きくは変わっていません。「こんなことをしていては、身体に悪いなぁ」と誰もが思うことは、やはりどこか良くないことのようです。
気になる点、健診でチェックされた点などは、是非一度ご相談ください。
生活習慣病対策は発症する前に、乱れた生活習慣や食生活を見直し、健康増進に努めることが大切です。
少しでも気になるという方は、時代の「ことば」に惑わされず、まずは一緒に見直し、できることから改善していきましょう。
生活習慣病の症状
高血圧
まさしく血圧が高いことを高血圧といいます。基本的には収縮期血圧(上の血圧)または拡張期血圧(下の血圧)のどちらかが 基準値より高い場合高血圧ということになります。
血圧に関しては大まかに原因が特定できないことや、経年の動脈硬化などから発症する本態性高血圧と内臓の一部の腫瘍やホルモンの異常分泌などの根底に原因があることで発症する2次性高血圧に分けることができます。明らかな本態性高血圧の場合は別ですが、見分けることが困難な場合や2次性を疑う場合などはまずはこの判別から始めなければなりません。
糖尿病
糖尿病とは、すい臓から分泌されるインスリン(血糖を調整するホルモン)が不足したり、インスリンの働きが悪かったりするために、血糖値が増え、身体にさまざまな障害が起きる病気です。
しかし、発病の初期は自覚症状がないため、病気と気づかずそのまま放置しがちです。そのため、網膜剥離や神経障害などの重大な合併症を招き、日常生活行動 (ADL)や生活の質(QOL)の低下を招きます。
一方で、糖尿病は自己管理病ともいわれます。糖尿病と診断されても、血糖値のコントロールができれば普通の健康人と何ら変わりのない生涯を過ごすことができます。
高脂血症
高脂血症とは、血液中の脂質(脂肪)、特にコレステロールと中性脂肪が増えた状態のことをいいます。
高脂血症は痛くもかゆくもなく全く自覚症状がありません。高脂血症についての感じ方は、糖尿病や高血圧症などの生活習慣病に比べ、怖い病気という感じ方を持つ人が少なく、わからないという人も多いという結果が総理府の調査ででています。
しかし、高脂血症は自覚症状がでた時には、すでに心臓や脳または下肢の動脈硬化が進んでいて、突然、脳梗塞のような脳動脈疾患や狭心症、心筋梗塞などの冠動脈 疾患を引き起こすため、高血圧と同様にサイレント・キラー(沈黙の殺人者)とも呼ばれている怖い病気です。
肥満
たとえ体重が多くても、ボディビルダーや重量挙げの選手などは筋肉で体重が増えている為なので肥満ではありません。一方、体重が多くなくても体脂肪が多い場合は肥満と言えます。
「肥満は万病のもと」といわれるように、様々な病気を引き起こす可能性があります。
メタボ
内臓脂肪の蓄積があり(内臓脂肪型肥満)、かつ、高脂血症・高血圧・高血糖のうち、いずれか2つ以上を併せもった状態を、メタボリックシンドロームと呼んでいます。
動脈硬化の危険因子が複数重なるため、心筋梗塞や脳卒中などを発症する危険性が非常に高く、速やかに適切な治療を開始する必要があるのです。
痛風
痛風とは、血液中に尿酸が増えすぎる病気で、働き盛りの男性に多く、女性ではまれに更年期に発症することがあります。最近は、20歳代の若い年齢層にも見られるようになりました。
生活習慣病の検診のすすめ
主婦や自営業者、退職後の方達は、定期的に検診の機会をなくしがちです。特に家庭で活躍されているご婦人方は、家族や子供のために自分の身体を無理する傾向があります。
がんは「家族の病」ともいわれ、家族に与える変化は、精神的・肉体的・経済的な問題など幅広いものです。健康で活き活きとした暮らしのためには、定期的な健康チェックで問題を見つけ、病気を予防する生活習慣を心がけ、早めに治療を受けることがとても大切です。
現在では、およそ3人に1人がガンで亡くなっています。ですが、がんの医学研究の結果、今ではがんも治せる病気になりつつあります。
生活習慣病の初期は自覚症状があまり出ないのが特徴です。年に一回は健康診査を受け健康管理に役立てましょう。
検診での値だけに一喜一憂せず、継続した健康チェックを心がけることが大切です。
検診の結果は健康づくりの土台、始まりです。その結果を大切にして、日頃の生活習慣の見直しにつなげましょう。